2026/09/02 10:00

2024年の秋。保育園が洗浄剤をつくる。そんな話は聞いたことがありませんでした。私たちにあったのは、10年ぶんの現場経験でした。何を落とさなければいけないのか。どんなものなら毎日使い続けられるのか。子どもたちが実際に何に触れているのか。それは、10年間、毎日子どもたちの生活を見てきたからこそ分かることでした。いろいろなものを試して、それでも「これだ」と思えるものがない。だったら、自分たちでつくってみよう。そうして、2024年秋、きらりクリーンの開発が始まりました。

きらりクリーンでは、合成界面活性剤、防腐剤、保存料、蛍光増白剤、リン、そして香料と着色料を無添加としています。香りで汚れや匂いを覆い隠すのではなく、そもそもの汚れをきちんと落とす。それが、私たちが目指した洗浄でした。

けれど、こだわったのは「何を入れないか」だけではありません。どうすれば、必要な洗浄力を生み出せるのか。その答えが、酸素・酵素・ケイ素(シリカ)という、それぞれ異なる働きを持つ3つの力でした。

酸素の泡には、汚れをはがす力。酵素には、汚れを分解する力。ケイ素(シリカ)には、除菌・消臭へのアプローチ。組み合わせることで、汚れを移動させるのではなく、汚れそのものに向き合うことを目指しました。

とくに大切にしたのが、酵素の働きです。汚れたものを、つけ置きしたとき。最初は、汚れが溶け出して洗浄水が濁ります。ところが、時間が経つと、その水が透明になっていく。酵素が汚れに働きかけ、分解していく。香りで覆い隠すのではなく、汚れそのものを無くしていく。それが、私たちの考える「きれい」でした。

どれだけ想いを込めても、毎日の現場で使い続けられなければ意味がありません。だからきらりクリーンは、自分たちの園で使うところから始めました。哺乳瓶を洗う。食器を洗う。子どもたちのエプロンを洗う。おもちゃを洗う。必要なものは、つけ置きする。

試作品ができるたびに園へ持ち帰りました。洗浄力。使い勝手。つけ置きしたときの変化。消臭。特別な日にだけ使うものではありません。毎日、何度も使うものです。現場で無理なく続けられること。それも、譲れない条件でした。そうやって、少しずつ形になっていきました。